2014年発行「ふでばこ」

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ふでばこ29号 特集「麩」 (2014年5月26日発行)

目次
  • ■ 特集「麩 その正体」
  •   「利休と麩」協力:茶道裏千家、辻留
  •   「麩の原料・種類・栄養・歴史」
  •   「生麩をつくる」京都・麩嘉
  •   「生麩を料理する」京都・阿じろ、瓢亭、阿吽坊
  •   「焼麩をつくる」金沢・宮田
  •   「焼麩を料理する」金沢・鈴庵、大友楼、ホテル日航金沢
  •   「グルテンをつくる」金沢・北国フード株式会社
  •   「日本における小麦の現状」横山製粉株式会社
  •   「フーチャンプルー」石垣島・辺銀食堂
  •   「乾物の豊かさを語り続けて」東京浅草・萬藤
  • ■ さくさく甘い、さくら色の「さくら棒」
  • ■ 美しい写真と和文・英訳併記で語り継ぐ日本文化 ふでばこアーカイブス。第七回は「京の米酢」です。和食の名脇役の米酢。中でもまろやかな味で知られる京都の「千鳥酢」さんの仕事とお酢レシピを紹介します。
  • ■ 新連載「食いしん坊の道具案内」パリの古道具屋の主人に聞く、調理器具から知るフランスの食の歴史と歓び。

「お麩だけで130頁もの特集を組むのですか?」「豆腐ならまだしも……」 取材中、よく耳にしたことです。無理もありません。正直、取材するわれわれも、ほんとうに特集が成り立つのか、半信半疑の気持ちがあったのですが、ひとたび足を踏み込むと、次から次へと扉が開き、麩にも広く深い世界があることを知らされることになりました。 巻頭は茶道の大成者である千利休の好んだ麩の料理と菓子。室町時代から江戸にかけて書かれた茶会記から再現しました。茶会記に初めてその名が記された――つまりデビューとなった23歳の茶会から、秀吉に切腹を命じられる死の直前の茶会まで、利休は懐石料理や菓子に麩をひんぱんに用いていたのです。この撮影をご監修くださった裏千家茶道資料館副館長の筒井紘一先生によれば「当時、麩は自宅製でしかなかった。つまり麩が一菜に加わっていたら、それがいかに手間暇をかけた料理であるかがわかる」とのこと。茶道は究極のもてなし文化といわれますが、その原点をなす利休が麩を好んだという点に、興奮を禁じ得ない撮影となったのでした。 麩は淡泊な食材です。そのあるかなしかの味を感じ取り、美味しく食べる日本人の繊細な味覚こそが、和食を世界に誇る文化遺産へと育ててきました。和食の美質を象徴する食べ物として、麩にあらためて親しんでいただけたらと思っています。

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ふでばこ29号 特集「麩」

価格:1,800円+税

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